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発熱・咽頭痛・発疹、溶連菌感染症に注意!!

溶連菌は1年をとおしてうつる可能性がありますが、流行しやすい時期があります。感染を防ぐために、対策をしっかりとしておきましょう。

【傾向と流行時期】

溶連菌感染症が流行するピークは年に2回あります。一度目は、春から初夏にかけて、二度目は冬です。

溶連菌は、以前は「溶解性連鎖球菌」と呼ばれており、この菌に感染して起こる病気が「溶連菌感染症」です。溶連菌には健康な体には害のないものから病原性の強いものまでさまざまな種類があり、小児科で問題となっているのが咽頭炎を起こす「A群β型溶連菌」です。感染しても無症状の場合が多いのが特徴ですが、実は害毒が強く大きな病気になり易いということでよく知られた細菌です。溶連菌感染症は子どもの病気というイメージがありますが、大人の発症もあるので油断は禁物です。

2015年に、溶連菌感染症の患者は増加傾向にあるとの報告がありました。患者数が過去10年間で最高に達したとのことです。流行の度合いによっては警報を出す自治体も多くなってきています。

また、溶連菌感染症は、ほかのウイルス疾患の流行時期と重なることもあるため、インフルエンザやアデノウイルスマイコプラズマといったウイルス感染との混合感染も見受けられます。

 

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【症状・特徴】

「A群β型溶連菌」が引き起こす急性咽頭炎のほか、扁桃炎、猩紅熱(しょうこうねつ)、急性糸球体腎炎、リウマチ熱など溶連菌感染で起きる病気はさまざまです。中でも子どもに多い急性咽頭炎は、通常の風邪よりも熱が高く、のどの粘膜が赤く腫れて強い痛みを伴うのが特徴であり、発疹や舌の表面に赤いブツブツができる「苺舌(いちごじた)」や舌の皮が剥がれるなど、さまざまな症状が現われます。扁桃腺が腫れて膿が溜まるのも典型的な症状です。また、合併症を引き起こしやすい細菌とも言われています

 

【潜伏期間・感染経路】

潜伏期間は2~5日で、多くの場合、発熱、咳、のどの痛みから発症します。

溶連菌の主な感染経路は「飛沫感染」。患者の咳やくしゃみによって菌を含んだ唾液などの飛沫を吸い込むことで、呼吸器系に感染します。家庭や学校などの集団での感染が多く、中でも姉妹兄弟は最も感染しやすく約50%、親子間では約20%との統計があります。

  

【大人が感染した場合】

大人は溶連菌に対する抗体を持っている人が多いため、感染しても子供のような症状が出ないことが多いようです。感染しても気づかない「無症状感染者」が多いのが特徴です。

しかし、発症すると子供よりも症状が重かったり、重症化して死亡する割合が高いとされているので、溶連菌感染症の症状が出たら、すぐに医療機関を受診し治療を始めるようにしましょう。

 

【予防・対策】

残念ながら、溶連菌感染症の予防接種はありません。咳(せき)やくしゃみなどの飛沫により感染するため、手洗いやうがいを徹底したうえで、マスクを着用しましょう。

また、溶連菌は家庭内感染するケースが多いという特徴があります。家族内で感染者が出た場合は、食器やタオルなどの共有は避けてください。家の中でもマスクを着用すると、より予防効果が上がるでしょう。

成人の場合は、ほとんどが溶連菌に対する抗体を持っていることから、未成年ほど感染の可能性は高くありません。そのため、予防目的で抗生物質を服用する必要も特にないでしょう。

 また、赤ちゃんへの感染は比較的少ないので、大きな心配はありません。ただし、まったく感染しないというわけではないので、油断は禁物です。

一般的に、溶連菌感染症の症状は風邪や咽頭炎、扁桃炎と似ていることから、気づきにくいという特徴があります。早めに治療をして周囲に広めないためにも、のどの痛みや発疹などの典型的な症状が見られたら、すぐに受診しましょう。