花粉症の季節が近づいてきました

【花粉症とは】

現在、日本人の4人に1人が花粉症だといわれています。花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因で、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどのアレルギー症状を起こす病気です。医学用語では「季節性アレルギー性鼻炎」。花粉症の症状が現れやすいのが、鼻と目です。
 鼻の三大症状と言われるのが、くしゃみ、鼻水、鼻づまり。こうした症状は、風邪と間違われやすいのですが、風邪であれば1週間程度で治るのに対し、花粉症は花粉が飛んでいる間は続くこと、さらさらとした水っぽい鼻水が流れることといった違いがあります。
 一方、目の三大症状と言われるのが、目のかゆみ、目の充血、涙です。
このほか、体がだるい、熱っぽい、イライラする、喉や顔、首がかゆい、集中力が低下するといった全身症状を伴うこともあります。

f:id:mokaho_iryou:20200120095045p:plain

f:id:mokaho_iryou:20200120095102p:plain

【花粉症の原因】

原因となる花粉の飛ぶ季節にだけ症状があります。
日本では、約60種類の植物が花粉症を引き起こすと報告されています。

主なアレルゲンとしてスギ、ヒノキ、カモガヤ、オオアワガエリ、ブタクサ、シラカンバなどがあります。

f:id:mokaho_iryou:20200120095156p:plain

f:id:mokaho_iryou:20200120095150p:plain

【主な花粉症原因植物の飛散カレンダー】

花粉症の原因となる主な植物の花粉飛散時期の一覧です。
お住まいの地域の花粉症原因植物とその花粉が飛散する時期を把握して早めに対策をしましょう。

f:id:mokaho_iryou:20200120095750p:plain

 

【花粉症対策】

医療機関での治療

花粉症の治療には、症状を抑える「対症療法」と、完全に治すための「根治療法」があります。

・対症療法 … 内服薬、点鼻薬、点眼薬を使った薬物療法、レーザー手術

・根治療法 … 免疫療法

f:id:mokaho_iryou:20200120095145p:plain

f:id:mokaho_iryou:20200120095137p:plain

 

とくに注目したいのが・・・

<免疫療法>

 根治療法として期待されているのが、「アレルゲン免疫療法」です。花粉症の原因となっている物質(=アレルゲン)を少ない量から取り入れ、徐々に増やして、免疫を獲得しようという治療法。花粉に反応する体質自体を変えていこうという考えです。
 治療には2~3年かかりますが、花粉症が治り得る唯一の治療と言われています。
 これまでは注射で行われていましたが、最近ではもっと手軽な「舌下免疫療法」に関心が高まっています。2014年1月には、国内初となるスギ花粉症と対象としたアレルゲン免疫療法薬「シダトレン(R)スギ花粉舌下液」が厚生労働省の承認を受けました。舌の裏側に薬を滴下し、そのまま2分間待ってから飲み込むというもの。注射のように痛みもなければ、頻繁に通院する必要もありません(通院は1カ月に1回ほど)。

 

f:id:mokaho_iryou:20200120095132p:plain

 

② セルフケア

 セルフケアで大切なのは、花粉との接触をできるだけ避け、予防するということ。次のようなことに気をつけましょう。

・花粉飛散情報に注意する

・花粉が多く飛んでいるシーズンは、外出時にはメガネとマスク、帽子を

上着は、表面がつるつるとした素材のものを

・帰宅したら玄関で花粉をよくはらい、洗顔、うがいをして、鼻をかむ

・花粉が多く飛んでいる日は窓を開けない

・掃除をこまめに

・花粉が多く飛んでいる日は布団を外に干さない

f:id:mokaho_iryou:20200120095114p:plain

 


当院でも花粉症の治療を行っています。

早め早めの対策が大切ですので、重症化する前に受診をしてください。

インフルエンザとは? パート1

今回は、これから流行するインフルエンザについてのお話をさせていただこうと思います。

  1. 風邪と何が違うの?〜インフルエンザの症状と特徴について〜
  • 通常の「風邪」の症状

通常「風邪」と呼ばれているのは、急性の上気道の炎症です。
様々な菌やウイルス(ライノウイルスやコロナウイルスなど)によって起こります。よほど健康に自信のあるかたでなければ、通常の風邪は一年に数回程度かかってもおかしくありません。流行する時期は冬がピークになりますが、夏風邪など気候の変化や冷えをきっかけに、一年を通して風邪をひく可能性があります。

 風邪を引き起こす菌やウイルスは多くの種類があるので、症状は病原菌によって異なります。ただ多くの場合、発症はインフルエンザに比べて穏やか、熱の上がり方も緩やかで、だいたい37℃から38℃台の前半くらいまでにとどまることが多いようです。

【風邪の主な症状】
  ・鼻水 のどの痛み 咳 発熱 頭痛 消化器症状   など

 

  • インフルエンザの症状

インフルエンザはインフルエンザウイルスによって感染する病気です。
【インフルエンザの病状の進行】
  1.インフルエンザウイルスに感染
  2.約1~2日間の潜伏期間
  3.突然、38℃を超える高熱や関節痛、全身の筋肉痛などの重い症状があらわれる

【インフルエンザの主な症状】
  ・いきなり高熱が出る
  ・悪寒や倦怠感が強い
  ・呼吸器の症状
  ・咳が出て痰がからむ(重い場合は呼吸困難などに陥る)
  ・下痢や腹痛
  ・食欲不振
  ・関節痛、筋肉痛

f:id:mokaho_iryou:20191128153243j:plain

  • インフルエンザウイルスの強大な感染力

インフルエンザウイルスはとても感染力が強く、爆発的な流行が見られることがあります。日本では例年12月から3月の間の流行が多くなります。インフルエンザの流行は、健康状態や年齢、地域を問わずどこにでも起こり、特に保育園や学校、病院など、多くの人が集団生活をする場では、一人がインフルエンザにかかると次々に感染し、発症することがあります。

 インフルエンザウイルスの感染経路は主に2つで、「飛沫感染」と「接触感染」があります。「飛沫感染」では、感染者のくしゃみや咳などの飛沫と一緒にウイルスが放出され、それを別の人が吸い込むことで感染します。「接触感染」は、ウイルスが付いたドアやスイッチ、つり革などを触り、その手で自分の口や鼻などを触ることで感染します。
 

f:id:mokaho_iryou:20191128153305j:plain


 


 学校ではインフルエンザのさらなる流行を防ぐため「学級閉鎖」「学年閉鎖」といった措置がとられることもあります。

インフルエンザの怖い点は、症状が重篤になりやすく、気管支炎や肺炎、さらには脳症まで発症する可能性が高いという点です。健康な成人の方であれば、通常、発症から一週間程度で症状が軽減・治癒するとされていますが、子どもやお年寄りなど、あまり体力のないかた、呼吸器系や糖尿病などに基礎疾患のあるかたにとっては、命取りになる場合もあります。インフルエンザには十分な注意が必要です。

 

  • 3種類のインフルエンザウイルス

数あるインフルエンザウイルスの中で、人間に感染するウイルスは大きく分けて3種類あり、それぞれA型、B型、C型と呼ばれています。一口にインフルエンザとは言っても、ウイルスの型によってずいぶん症状や経過が異なります。

【A型インフルエンザ】
 A型インフルエンザウイルスは、他と比べ症状が激しい型です。「インフルエンザ」と聞いて皆さんが想像するような、強烈な症状が出やすい型だと考えられています。通常一度インフルエンザにかかると、回復の過程でそのウィルスに対する免疫が体内に作られますが、A型は全世界的なインフルエンザの流行として話題になることが多く、ウイルスの形をどんどん変えて進化し続けるため、今までに獲得した免疫が機能しにくくなり、ワクチンの予測も立てにくいインフルエンザウイルスです。
  ・38℃を超える高熱
  ・肺炎を含む、深刻な呼吸器系の合併症
  ・ものを飲み込むのが困難なほどの、のどの痛み
  ・関節痛、筋肉痛
  ・脳炎、脳症の合併症を引き起こすことがある

【B型インフルエンザ】
 B型インフルエンザウイルスは、以前は数年単位で定期的に流行しておりましたが、近年は毎年流行しています。A型インフルエンザのように、大きな流行を起こすことはあまりないと考えられています。
  ・お腹の風邪の症状に近く、下痢やお腹の痛みを訴える人が多い
  ・人と人の間でしか感染しない

【C型インフルエンザ】
 C型インフルエンザは、いったん免疫を獲得すると、終生その免疫が持続すると考えられています。再びかかったとしてもインフルエンザだとは気づかず、ふつうの風邪と思ってしまうかもしれません。
  ・ほとんどの大人が免疫を持っているため感染しにくい
  ・かかるのは4歳以下の幼児が多い
  ・感染してもインフルエンザとしてはかなり軽症で済むことが多い
  ・症状は鼻水くらい。ほかの症状はあらわれないことが多い

 

f:id:mokaho_iryou:20191128153310j:plain

  • A型インフルエンザウイルスの猛威

A型インフルエンザウイルスは、感染したものの体内でどんどん進化するので、新型のウイルスが次々にできてしまいます。そのため、流行前に作られたワクチンが対象にしていたウイルと、構造が大幅に異なる可能性があります。つまり、一度A型インフルエンザのあるウイルスに対してワクチンができても、ウイルスが他の個体や、ときには別種の動物から発生したウイルスと結合し、より強い病原性を持つ新しいウイルスになってしまう可能性があるということです。
 毎年、厚生労働省指導の元、そのシーズンに流行が予測されるウイルスに合わせて、インフルエンザワクチンが製造されています。予測技術は高まってきているものの、上記記載の通りウイルスはどんどん進化し、製造されたワクチンが対象にしていたウイルスとは別のウイルスに進化してしまうこともあるため、「今年は当たった」「外れた」のような話が出てくるのです。
 特に近年話題になったもので、世界的に流行し、致死率の高さなどで非常に恐れられた「鳥インフルエンザ」「豚インフルエンザ」なども、A型インフルエンザウイルスに含まれます。

 

次回に続く

認知症を遠ざけよう

夏休みも開け1ヶ月が経ちますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。先日当院では、市民の皆様に向けた健康講座が開かれました。今回で第11回を迎え、昼間の時間にも関わらず多くの方に参加していただきました。テーマは「認知症」。今日は、認知症についておはなししてみようと思います。

現時点では残念ながら、「こうすれば認知症にならない」という方法はありません。しかし最近の研究から「どうすれば認知症になりにくいか」ということが少しずつわかってきました。


認知症を予防する対策は大きく分けて2種類で、日々認知症になりにくい生活習慣を行うものと、認知症で落ちる3つの能力を簡単なトレーニングで鍛えるものとがあります。これらを長く続けていくことで、認知症を発症せずにすごせたり、認知症になる時期を遅らせたりできる可能性が高まります。今日は、認知症になりにくい生活習慣についてお話ししたいと思います。

  1. 認知症になりにくい生活習慣

 

f:id:mokaho_iryou:20191003113748p:plain

認知症の多くは、糖尿病や脳血管障害など生活習慣から引き起こされる病気との関連が強く、それらの予防や治療が間接的な認知症予防となります。脳の状態を良好に保つためには食習慣や運動習慣を変えること、認知機能を重点的に使うためには対人接触を行うことや知的行動習慣を意識した日々をすごすことが重要だと言われています。

 

認知症を予防する食事のポイントは、高血圧、高脂血症、肥満、糖尿病などのメタボリックシンドロームを予防する食事が重要です。

みなさん、マインド食(マインドダイエット)ってご存知ですか?シカゴのラッシュ大学メディカルセンターの研究者らが、アルツハイマー病の発症リスクを低下させるとして発表した食事法で、日本でもよく知られている地中海式食事法(Mediterranean diet)と、アメリ国立衛生研究所で考案されたDASH(高血圧改善のための食事法アプローチ)の2つを組み合わせた食事法のことです。

 

*地中海式ダイエット*

f:id:mokaho_iryou:20191003114130p:plain

「地中海式ダイエット」は、野菜・果物・豆類などの植物性食品と、地中海地域の特産のオリーブオイル、新鮮な魚介類などを組み合わせた食事スタイルで、肥満やメタボの予防効果があるといわれているものです。

 

*DASHダイエット*

f:id:mokaho_iryou:20191003114236p:plain

「DASHダイエット」は高血圧の予防・改善のために開発された食事スタイルで、玄米や全粒パンなどの全粒穀物や、低脂肪の肉や乳製品、ナッツや豆類などを積極的にとることを勧めています。

 

*マインドダイエット*

「マインド ダイエット」の方法はシンプルで、10種類の健康に良い食品を積極的にとり、5種類の健康に悪い食品をなるべく避けるというものです。

日本人にとって馴染みの薄いところを水色にしてみました。日本食(魚・野菜・海草・漬物・大豆製品・きのこ・いも・果物)もよいとされています。

f:id:mokaho_iryou:20191003114420p:plainf:id:mokaho_iryou:20191003114420p:plain



 

一方、脂身の多い肉やバター・チーズなどの乳製品など、動物性脂肪に多い飽和脂肪酸は、動脈硬化を進展させ脳の健康にも悪いので、なるべく控えた方が良いでしょう。

f:id:mokaho_iryou:20191003114454p:plain

コミュニケーションは簡単なようで、難しいものです。ひとり暮らしだと1日中あるいは1週間、誰とも話さないことがあるかもしれません。ひとりで過ごす時間も大事ですが、なんらかのコミュニティーに所属することでコミュニケーションがはかりやすくなり、役割をもったり生活に張りが出たりすることがあります。電話やインターネットを使った会話でも良いので、コミュニケーションをとる機会を設けてみてください。町内会や老人会、趣味のサークルやボランティアなどに参加して知らない人と話すのも、気を遣ったり頭を使ったりするため刺激になります。

f:id:mokaho_iryou:20191003114638p:plainf:id:mokaho_iryou:20191003114730p:plainf:id:mokaho_iryou:20191003114656p:plain

日記を書く、新聞を読むという身近なことでも十分な知的活動になります。

過去の日記を読み返せば回想にもなりますし、新聞を読むだけでなく、コラムを書き写すなどの工夫もできます。クロスワードパズルやゲームなどもちょっとした時間でできる良さがあります。楽器を演奏したり、絵を描いたりという芸術活動や芸術鑑賞はもちろんのこと、農作業や料理も手先と頭を同時に使うので効果があります。仕事を続けるのもこれからの高齢者には良い方法ですが、現役時代とは違う仕事にチャレンジするほうが刺激になります。

f:id:mokaho_iryou:20191003114904p:plain

f:id:mokaho_iryou:20191003115003j:plain

認知症予防との関連で最も注目されているのが睡眠です。

起きている間、脳は常に働いています。身体は休憩などで休ませることができても、脳だけは一時も休むことはありません。充分な睡眠が取れないと脳の疲労は蓄積する一方となり、脳機能の低下、そして認知機能の低下を助長させる可能性があります。睡眠はそんな脳が休息し、壊れた細胞を修復できる唯一の時間なのです。 毎日の睡眠を軽視せず、脳に十分な休息を取らせることが認知症予防には大切です。また、日中に短時間の昼寝をすることも良いとされるようになってきています。心地よく眠りにつけるよう、好きな香りをアロマやお香で楽しんだり、音楽を聴いたりしてもいいですね。

f:id:mokaho_iryou:20191003115051p:plain

週に2~3回、少し息がきれるくらいの強度の運動が良いとされ、特に有酸素運動がお勧めです。ラジオ体操をすること、散歩で景色を楽しむこと、グランドゴルフで作戦を練りながらプレーすること。こうした運動をすることによって脳が活性化し、脳の機能を鍛えることにも繋がります。特に、身体を動かしながら(=身体運動)何かを考える(=認知課題)ことは、脳の多くの機能を同時に使います。これが認知症予防に大変良いとされていますので、意識的に取り入れてみてください。

f:id:mokaho_iryou:20191003115139p:plain

たとえば、散歩をしながら昨日や今日の出来事を思い出す。

日常の出来事を思い出すということは、脳の短期記憶をつかさどる部位を刺激するだけではなく、食事のことを思い出せばその情景や香り、味、食感などさまざまな感覚をつかさどる部位も刺激され、人と話したことを思い出せば人の顔、声、話した内容を長期記憶する部位も刺激されます。

 

f:id:mokaho_iryou:20191003115220p:plain

他には、ラジオ体操と一緒に一人でしりとりもしてみましょう。体の動きを思い出しながら体操をし、音楽も聴き、しりとりもするので、実にたくさん脳を使います。実際やってみると少し疲れるほどだと思います。しりとりに限らず、暗算をしてみたり俳句を考えるなど、ご自身が楽しめるものがいいでしょう。楽しいという感情は、脳を活性化するともいわれています。

 

コグニサイズってご存知ですか?

コグニサイズとは、国立長寿医療センターが開発した、運動(エクササイズ)と認知課題(コグニション)を組み合わせた、認知症予防を目的とする取り組みを表した造語です。

コグニサイズにはさまざまな運動があり、例えば「コグニステップ」は、左右の脚のステップに合わせて数字を数え、3の倍数になったら手をたたくというもの。やってみると難しいのですが、自宅で簡単に行えます。もしよければみなさまも取り入れてみてはいかがでしょうか?

 

f:id:mokaho_iryou:20191003115313p:plain

今日は、認知症になりにくい生活習慣についてお話させていただきました。何よりも大切なのは早期発見と早期からの予防です。本人のみならずご家族も一緒に対策をたてていっていただければと思います。



 

【休み脳】から【仕事脳】へ

もうすぐお盆休み・夏休みも終わり、仕事や学校が始まる人が多いのではないでしょうか。普段はそれほど辛くなくても、長期休暇後だと出勤・通学が憂鬱になることは多いと思います。

 

ある新聞が行ったアンケートによると、夏休み明けの仕事や学校を億劫だと感じている人は、お正月休み明けに次いで多いそうです。お盆明けはまだまだ残暑が厳しく、次の長期休暇まで時間が長いからというのがその理由のようです。

 

かといって、いつまでも憂鬱だとは言ってはいられませんよね。どうすればお盆休み明けも元気に働くことができるのか、ポイントをまとめてみました。

 

1.休み明けの全日は早く寝て、早く起きる。

①休み明けは仕事に備えて早く寝よう

明日から仕事だから休みの最後までがっつり楽しもうと、夜遅くまで遊んだりする人もいます。しかし、疲れがたまった状態では、次の日起きた時に気持ちが下がってしまいがちです。休養をとるということはとても重要です。

 

②休み明けは体内時計を戻そう

休みの間は睡眠の時間なども不規則になり、体内時計が狂ってしまいがちです。仕事始めの時には体内時計を戻すために早く寝て早く起きることが身体を切り替えるコツです。

 

③休み明けは余裕のある朝を過ごすために早起きしよう

全日早めに睡眠をとったら、当日は少し早めに起きるよう心がけましょうまた、朝バタバタしているとそれだけでさらに自分のことを疲れさせてしまいますので、時間に余裕を持って目覚ましをかけ、ゆっくりと朝食をとることをお勧めします。

 

2.仕事内容を確認し、「初日のタスクは軽めに」しておく

①休み明けは仕事の確認をして準備をしよう

急に遊びの脳から仕事の脳に切り換えるのはとても難しいものです。前日からきちんと次の日からの仕事内容を確認し、準備をしておくことが、久しぶりの出社でも仕事にスムーズに取り組む為のポイントです。

 

②初日は軽めのタスクから取り組もう

休み明けから急に負担の大きい仕事をやろうとすると、なかなかうまくいきません。仕事の脳に徐々に切り替えるためにも、最初は軽めのタスクから手をつけるということが仕事に取りかかる上でのポイントです。ただ、ずっと軽いタスクばかりをするわけにもいかない為、きちんとタスク管理をすることも大切です。自分でその日にやるべきことをリストアップして、その中でも重要で自分でも取りかかりやすいものから手を付けていくと、仕事が終わる度にモチベーションも上がっていくでしょう。

 

3.初日は目標を決めて「定時に退社」する

①定時で帰れるよう仕事を進めよう

初日からアクセルを踏みすぎると途中で力尽きてしまいます。その後の仕事へのモチベーションを維持するためにも、初日は「定時で帰れる」ような目標を設定し、残業はできる限りしない方がよいでしょう。

 

②通常業務に戻りやすいようペース配分をしよう

目の前にある仕事をすべてやろうとせず、優先順位をつけてその日やるべきことだけをやるという姿勢が大切です。だいたい1日~2日ほどで通常の業務に戻れるように調整することが望ましいでしょう。せっかく休暇をとって身体を休めたはずなのに、休み明けの初日から疲れてしまっていてはもったいないですよね。最初は「疲れた」と思うところまで頑張るのではなく、無理せずに仕事に身体を鳴らすことを優先することが、その後の仕事の効率アップにも繋がります。

 

4.少なくとも1週間は規則正しい生活をする

①規則正しい生活を続けよう

休み明けからすぐに不規則な生活になってしまうと、仕事に身体を切り替えるのが難しくなります。少なくとも1週間は早寝早起きを習慣づけることが、疲れを残さないポイントです。休んでいたとき癖で夜遅くまで起きてしまったりしていると、身体がなかなか普段の生活には戻りません。休み中の身体から通常の生活の身体に切り替えるためには、規則正しい生活が一番です。暑いし仕事がだるい、といつまでも考えていても何も始まりません。まずはどうしたら仕事にスムーズに入っていけるかを考えておくことが大切です。「明日から仕事だけど何も考えたくない」とずっと思っていると、いざ仕事が始まった時に仕事への入りが遅くなってしまいます。仕事始めは必ず訪れるのだから、頭をどう切り替えるかをきちんと考えた方が賢明でしょう。

暑くなってきました!!熱中症に気を付けましょう!

長い梅雨がようやく明け、日差しの厳しい毎日が続いています。この時期になるとあちらこちらで熱中症に関するニュースが飛び交います。「熱中症」とは、高温多湿な環境に長くいることで、徐々に体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。屋外だけでなく室内で何もしていないときでも発症し、場合によっては死亡することもあります。熱中症について正しい知識を身に着け、体調の変化に気を付けるとともに、周囲にも気を配り、熱中症による健康被害を防ぎましょう。

f:id:mokaho_iryou:20190730100444j:plain

 

花粉の季節になりました‼ 早めの治療が効果的です。

【2017年花粉の飛散数予測

1月前半は、気温の高い日もありましたが、後半は強い寒気が流れ込み、西日本を中心に記録的な低温や大雪となったところもありました。また、気圧の谷や上空の寒気の影響により、東日本の日本海側や西日本では、日照時間がかなり少なくなりました。1月後半から2月はじめにかけて、寒中らしい寒さが続きましたが、立春の頃は暖かくなりました。そのため、九州地方の福岡、長崎、大分県で花粉の飛散開始を確認できました。東京都内の観測地点(大手町)でも、わずかに飛散が確認されています。
 また、2月後半は暖かくなるため、四国、中国、東海、近畿、北陸、関東甲信地方で、花粉の飛散が始まるところがあるでしょう。2月下旬から3月にかけての気温は、東日本ではほぼ平年並み、西日本では平年並みか高い見込みです。春らしい陽気を感じられる日が少しずつ多くなりそうです。この時期に東北地方で花粉の飛散が始まり、西日本や東海、関東甲信地方ではピークを迎えるでしょう。また、北海道では4月の気温がほぼ平年並みの予想で、花粉の飛散開始は例年と同じく、4月下旬となる見込みです。

f:id:mokaho_iryou:20170224111605p:plain

f:id:mokaho_iryou:20170224111615p:plain

f:id:mokaho_iryou:20170224111626p:plain

【治療方法と副作用】

花粉症の治療方法には、薬物療法、減感作療法、手術療法などさまざまで、発症時期や症状に適した治療が異なります。一般的に行われている薬物治療に利用される薬は主に2種類あり、症状全般に広く利用されている「抗アレルギー剤」と、鼻づまりなどのひどい炎症を抑える即効性を求めた「ステロイド剤」があります。

  • 抗アレルギー剤による治療

「抗アレルギー剤」は、眠気や倦怠感を感じたり、喉が渇いたりという副作用が考えられますが、ステロイド剤に比べると副作用は比較的少なく、安全性が高いとされています。ただし、効果が期待できるまでに2週間ほどかかるため、花粉が飛び始める前から続けて服用する必要があります。

ステロイド剤」は即効性があり、高い効果が期待できる薬です。長期間の服用で副作用が出やすいと言われているため、医師と相談し、必要な場合に限って服用することが望ましいでしょう。

  • 減感作療法による治療

減感作療法は花粉症の原因とされる抗体を注射で少しずつ体内へ入れ、アレルギー反応をみながら長期的に続けていく方法になります。副作用などもあるため細心の注意が必要となります。

  • 粘膜の手術による治療

手術では、レーザーで粘膜を焼く方法ですが、粘膜が再生した際に花粉症が再発する可能性も否定できません。

f:id:mokaho_iryou:20170224111650p:plain

f:id:mokaho_iryou:20170224111700p:plain

【花粉症は早めの治療が大切】

あらかじめ花粉症であることを自覚している方なら、花粉の飛散時期より前に薬での治療を始めることによって、症状の発症を遅らせることが期待できます。これを「初期療法」と呼び、早い時期から治療を開始することで、全体的に症状をやわらげ、結果的には薬の量を減らすことも可能です。

飛散時期を把握し、事前に医師の診断を受けておきましょう。もし、症状が出てしまったら、医療機関を受診し、医師と相談し自分にあった治療法で早めの治療を行いましょう。

当院でも積極的に花粉症治療をおこなっておりますので、気軽に医師にご相談ください。

 

インフルエンザの季節到来‼ 知っておきたいQ&A

前回2016.2.16号でインフルエンザの概要と予防対策をお伝えしましたので、この号では、みなさんが疑問に思っている代表的な事項をQ&A形式でお伝えいたします。

 

【インフルエンザに関するQ&A】

 

Qインフルエンザと普通のかぜの症状の違いは何ですか?

 

  A普通のかぜは1年を通してみられますが、インフルエンザは季節性を示し、日本では例年11~12月頃に流行が始まり、1~3月にピークを迎えます。かぜの多くは、発症後の経過がゆるやかで、発熱も軽度であり、くしゃみやのどの痛み、鼻水・鼻づまりなどの症状が主にみられます。これに対し、インフルエンザは高熱を伴って急激に発症し、悪寒(寒気)や全身倦怠感(だるさ)、関節痛、筋肉痛、頭痛などの「全身症状」が強く現れます。また、インフルエンザは、肺炎や脳炎(インフルエンザ脳炎)などを合併して重症化することがあるので注意が必要です。

 

Qインフルエンザはいつ流行するのですか?

 

  Aインフルエンザは流行性があり、いったん流行が始まると、短期間

に多くの人へ感染が拡がります。日本では、例年12月~3月頃に流行します

  

Q生後何カ月からインフルエンザワクチンを接種することが可能ですか?

 

  A通常は生後6カ月以降とされています。その主な理由として、以下のことなどが考えられます。

・6カ月未満の乳児に対しては、インフルエンザワクチンに関するデータがまだ少ないこと。
・この月齢までは母親由来の免役の効果が多少期待できること。
・外出する機会が少なく家族以外からうつされる危険が少ないこと。
インフルエンザは主に半径2m以内の人からうつります。赤ちゃんをインフルエンザから守るために、同居の家族の方がインフルエンザワクチンを接種して、家庭内にインフルエンザを持ちこまないようにすることも有効です。
なお2011縲?12シーズンより、ワクチンの使用方法としても「生後6か月※以降」と定められました。

※一部のインフルエンザワクチンでは「1歳以上」の接種とされている場合もあります。

 

Qなぜ毎年インフルエンザワクチンを接種する必要があるのですか?

 

  A毎年流行が予測されるインフルエンザウイルスは異なっているため、また、インフルエンザワクチンの効果の持続期間はおおむね半年程度であるためです。

インフルエンザのウイルスは、少しずつ自らの性質を変化させています。そのためインフルエンザワクチンも、毎年WHO(世界保健機構)が発表する推奨株を基に、日本国内の専門家により予測・検討され、毎年新しいものが作られています。その年のインフルエンザに最も有効と思われるものは、その年のインフルエンザワクチンだということです。
また、インフルエンザワクチンの効果の持続期間は、個人差はありますが約半年程度であり、次の年の有効性はあまり期待できません。
したがって、インフルエンザの予防のために、インフルエンザワクチンは毎年接種するようにしましょう

 

Qインフルエンザワクチンは、接種してどのくらい効果が持続しますか?

 

  A個人差はありますが、一般的には約半年程度です。

インフルエンザワクチンの効果の発現や持続期間は、接種した人の条件によって変わりますが、一般的には接種して2週間後から約半年程度です。

 

Qインフルエンザワクチンを接種した日は、お風呂に入っても良いのですか?またどのようなことに注意すればよいのでしょうか?

 

  Aインフルエンザワクチンの接種後に、まれに蕁麻疹や呼吸困難などのアレルギー反応が出ることがあります。治療が必要な副反応のほとんどは接種後30分以内に起きますので、その間は健康状態に注意し、医療機関にとどまるか、医師とすぐに連絡がとれるようにしておきましょう。

予防接種をした日は、過度な運動や飲酒は避け、注射をした部分は清潔に保っておきましょう。
特に体調に問題がなければお風呂には入ってかまいませんが、注射したところを必要以上にこすらないようにしてください。 

 

Qインフルエンザにかからないようにするには、どうすればよいですか?

 

  Aインフルエンザの予防には、インフルエンザワクチンの接種が有効です。また、手洗いは手や指などに付着したインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法であり、うがいは口の中を洗浄します。インフルエンザが流行してきたらなるべく人ごみや繁華街への外出を控え、やむを得ず外出するときはマスクを着用しましょう。

 

Qインフルエンザにかかったら、どのくらいの期間外出を控えればよいのでしょうか?

 

  A 一般的に、インフルエンザ発症前日から発症後3~7日間は鼻やのどからウイルスを排出するといわれています。そのためにウイルスを排出している間は、外出を控える必要があります。
 排出されるウイルス量は解熱とともに減少しますが、解熱後もウイルスを排出するといわれています。排出期間の長さには個人差がありますが、咳やくしゃみ等の症状が続いている場合には、不織布製マスクを着用する等、周りの方へうつさないよう配慮しましょう。
 参考までに、現在、学校保健安全法(昭和33年法律第56号)では「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで」をインフルエンザによる出席停止期間としています(ただし、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めたときは、この限りではありません)。 

 

Qインフルエンザの治療方法にはどのようなものがありますか?

 

  A安静にして睡眠を充分にとり、また高熱による脱水症状がおこらないように水分補給することがインフルエンザ治療の基本です。薬物療法としては抗インフルエンザウイルス薬を服用することで、ウイルスの増殖を抑え病気の期間を短くすることができます。また、高熱の場合には解熱鎮痛剤等、黄色淡等の細菌の二次感染が疑われる場合には抗菌薬を使うこともあります。
ついては、具合が悪くなったら早めに医療機関を受診しましょう。

 

Qインフルエンザワクチンの接種によって引き起こされる症状(副反応)には、どのようなものがありますか?

 

  A免疫をつけるためにワクチンを接種したとき、免疫がつく以外の反応がみられることがあります。これを副反応といいます。季節性インフルエンザで比較的多くみられる副反応には、接種した場所(局所)の赤み(発赤)、はれ(腫脹)、痛み(疼痛)等が挙げられます。接種を受けられた方の10~20%に起こりますが、通常2~3日でなくなります。
 全身性の反応としては、発熱、頭痛、寒気(悪寒)、だるさ(倦怠感)などが見られます。接種を受けられた方の5~10%に起こり、こちらも通常2~3日でなくなります。
 また、まれではありますが、ショック、アナフィラキシー様症状(発疹、じんましん、赤み(発赤)、掻痒感(かゆみ)、呼吸困難等)が見られることもあります。ショック、アナフィラキシー様症状は、ワクチンに対するアレルギー反応で接種後、比較的すぐに起こることが多いことから帰宅後に異常が認められた場合には、速やかに医師に連絡してください。

 

これらを参考にしていただき、インフルエンザに罹らないよう今のうちに予防対策をお願いします。